今日はミラノの中でも私の最も愛する地区の一つであるコルソ・マジェンタ通りにある、
意外な美しい教会についてお話してみたいと思います。
地元では”ミラノのシスティーナ礼拝堂”などと呼ばれてる、聖マウリツィオ教会です。
外観は、気づかずに通り越してしまいそうな地味な感じなのです。
もともと、ベネディクト派のマッジョーレ修道院の教会として16世紀に建てられました。
その起源は、初期キリスト教時代のですが・・・。
隣は、考古学博物館。実はローマ時代の塔が二つ残っているのです。(これも必見)
それはさておき、建築よりも、とにかく中に入ってみるとこの教会の凄さがわかります。
ミラノのシスティーナ、と呼ばれる理由はこれです。天井、壁、フレスコ画で飾られています。
作者は、地元では著名な、ベルナルディーノ・ルイーニとその息子たち。
ベルナルディーノ・ルイーニは、”レオナルド派”と言われる画家たちの中でも、最も有名な画家。(直接の弟子では無かった説の方が有力)
レオナルドに魅了され、レオナルドの絵の模写もたくさんしておりました。
なので、レオのオリジナルだと思われていたのが、実はルイーニ作だった、なんて作品もあったくらいです。
私は密かにルイーニのファンなので、ここのフレスコ画が甦ったときは嬉しかったです。
特に天気の良い日は光が入ってきて、官能的なほどまでに美しい色が冴えます。
この、最初の部屋は、信者の間、と言って、一般の人もミサに来ることができたところ。
ここからは、奥の、昔修道女たちの間であった部分。
オルガンは1982年に修復された。
最後の晩餐。
幻想的なノアの箱舟。ちょっと奇妙な動物が居るので、を探してみましょう。
ルイーニの壮大なフレスコ画のあるサンマウリツイオ教会は昔からありましたが、
最近になってどんどんビジターが増えているのは、
昔は開館日も少なく、開館時間もずいぶん限られた短い時間だったからです。
1985年から行われた修復は個人の寄付によって細々と進んでいましたが、完成の目処はつかず、
しかし、97年、ミラノポポラーレ銀行が唯一のスポンサーとなり、2015年6月、万博の年にオープニングとなりました。
と、ここにルイーニの色の魔法が甦ったのです。
もちろん、ミラノに訪れたら必見です。
最後の晩餐からも徒歩10分ほど。教会は無料、隣の考古学美術館は入館料5ユーロ。
ここを訪れたら、是非とも訪れて欲しいのが、考古学美術館。
ローマ時代の塔が残る、と最初に書きましたが、それについてはまた今度にしましょう。
コルソ・マジェンタはお洒落な新しい店と伝統的な老舗が混在する、とても素敵な通りです。
是非、次回はコルソ・マジェンタのお洒落なお店の数々もご紹介したいと思います。
サンマウリツイオ教会
開館時間 9時半~17時半 月曜日休
Corso Magenta 13 Milano
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