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2017年4月12日水曜日

最後の晩餐のアルケオロジー展

2019年はなんと私の愛するレオナルドダヴィンチ没後500年記念の年です。

そこで、ミラノ市は”ミラノとレオナルドの遺産”プロジェクトを開始。

その手始めとして、2017年3月24日より5月18日までノヴェチェント美術館にて

”アンディ・ウオーホールのシックスティ・ラストサパー”展(要入館料)を、


そして4月1日より6月25日まで”最後の晩餐のアルケオロジー”展(入場料無料)をスフォルツア城で行っています。

アルケオロジー、つまり、考察、つまりは、ダヴィンチの最後の晩餐が描かれた後の模写ですとか、模写の模写、500年にわたるその歴史を見ることができて興味深い。
95点展示してあります。


場所は、この、フィラレーテの塔をくぐってすぐを左に行った突き当りです。


入るとこのような看板が。


最も興味深い作品の一つがこちら↑オリジナルに最も近いチェーザレ・マーニの作品。
今は失われてしまったダヴィンチのオリジナルがどのようなものだったか、と言うのを目の当たりにできます。



こちらは、スタッフの1人が、↑当時描いた物とされる。つまり、晩餐と同時期のもの。



こちら↑も1500年代のもの。




迫力あるペテロとヨハネ(あ、ユダも左下に・・)は、1800年代のもの。




これまた超興味深い、空襲前の、1800年代の晩餐の部屋の写真。

最後の晩餐を見学した後は、是非是非こちらを見学することをお勧めします!

サンタマリアグラツイエ教会から徒歩10分ほどでお城に到着します。

スフォルツア城美術館 (美術館自体は入館料5ユーロ。ミケランジェロの最後のピエタは必見ですよ~)
火~日 (月曜日休)9時から17時半
撮影禁止。こちらの写真は記者たちを招いてのアンテプリマなので許可されました。
カタログが21ユーロで~す。


2015年4月14日火曜日

待ちに待ったレオナルド・ダ・ヴィンチ展 2015年

万博が近づいて来ております・・・・なんとあと16日!!!

なのに、町中は道路工事だらけ。モニュメントの修復も一向に終わりません。

万博会場ができないってのは、もうずいぶん前から目に見えてたことだけど、

せめて綺麗になったミラノの街で、世界中からのお客さんを迎えられるものと思ってたのに・・・

またもや期待は裏切られました~~!

「だって、イタリアなのよ、ここは?あんた何年イタリアに住んでるの?そんなことわかりきったことだったでしょう?」

とイタリア人に責められてぐうの音も出ませんね。

それでも日本人だからついつい毎日お客様に愚痴ってしまう私です。日本人ならわかってくれる!!

うんざりする工事だらけの街中。

工事のせいでトラムは走る道がいきなり変更になったりと、住んでる私たちでも大変な町。

唯一の救いは、万博のために行われる様々なイベントってところでしょうか?

その中で、一番楽しみにしていたのが、ダヴィンチ展なのですが、とうとう4月16日から始まります。

(これも、ちょっと前までは15日からって言ってたくせにー。気がついたら、一日遅くなっていた)

と言うことは今日は記者会見に行って参りました。(記者会見よりも記者会見後にいち早く見学できるのでそれが楽しみなのです。)



お偉いさんがずらっと並びますが、こういう記者会見も12時からって言ったら、

実際に始まるのは12時15分くらいから。お偉いさんが遅刻するんでしょうね。

このダヴィンチ展に置かれている美術品の総価値は20億ユーロほど。円にすると2千5百億円か?

ルーブルからは3つの絵画、王立ウィンザー図書館からは30のデッサン画、

アンブロジアーナ美術館からは、音楽家の肖像画と38の手稿。

総計200点を越える作品が展示されているとのこと。

「今まで見たことの無いレオナルド展」と豪語しているが、それはデッサン画に特定したことらしい。

結構前にこれを知ってちょっとがっかりした。と言うのも、数年前のロンドンのダヴィンチ展みたいなのを期待していたから。

でも確かにデッサン画の美しさでダヴィンチを越える者はいないかもね。



さて、記者会見終わって、早速見学に並ぶ。すごい人だった。私はよく美術展のアンテプリマに行く

のだけれども、こんなに大勢人が来ていることは今までなかったように思う。


これは、確か、ウフィッツイにあるマギの礼拝の背景の建物の習作。







これはルーヴルからなんだけど、ダヴィンチと違うでしょー。今やロレンツォ・ディ・クレディ説が有力。


これも有名な婦人の横顔。ウッフィッツイから。





蟹!



ヴァティカン美術館から、聖ヒエロニムスの悔悛。



一応今回のダヴィンチ展のポスターになってる、ベル・フェロニエール。

ミラノ公ルドヴィコイルモーロの愛人、ルクレツイア・クリヴェッリがモデルと言われる。

これはさすがダヴィンチだなあと思わせる目力。やっぱりダヴィンチの肖像画の目力ってすごい。

ちなみに、アンブロジアーナ美術館にある、貴婦人の横顔なんだけど、あれもダヴィンチっぽい。

今では、デ・プレディス作と言われているが、ダヴィンチ作でもおかしくない。





あまりにも有名になった、ヴィトルヴィウスの人体図。ヴェネツイアから~。ちっちゃい。



ダヴィンチの馬の研究。フランチェスコ・スフォルツアの騎馬像作っていましたね。




アンギリアの戦いの習作と言われるデッサン、すごい!






これはレダと白鳥だけど、もちろんダヴィンチの模写。



聖アンナと聖母子の習作



おなじみの音楽家の肖像。これもぴかぴか光る目力がすごい・・・。

アンブロジアーナにあるときは写真が撮れないから・・・・。

もちろんダヴィンチ展も写真は撮れないんですが、今日は記者用の日なので特別。



顔のプロポーションの研究。計算しつくしたダヴィンチ



おなじみ、ほつれ髪の女性。パルマから。実物初めて見たかも。

美しい・・・・




この大砲の弾の幻想的な飛び方にうっとり見とれてしまいました。



砦の研究。



お馴染み、サライーノをモデルにしたと言われる、洗礼者ヨハネ。ルーヴルから。




ここから最後のセクションで、レオナルド派と呼ばれる画家たちの作品が並ぶ。


これはお城にある、ダヴィンチの弟子と言われるフランチェスコナポレターノの作品なんだけど・・・・



これもフランチェスコの作品で、そんでもって上の絵の5年後に描かれたって、まじ??

どう見ても作者は違うとしか思えないんですけど・・・??



ポルディペッツオーリから持ってきた、弟子チェーザレダセストの、聖アンナと・・・の絵の聖アンナ無しの模写。



洗礼者ヨハネの模写。



モナリザヌード版の模写。

ダヴィンチのオリジナル、見てみたかったですね!



これは1900年代の絵で、ダヴィンチがモナリザを描く様子を想像して描かれたもの。


と、言うことで、私もまたゆっくり行って来ますが・・・・

ゆっくりって見れるのかなあ?いつもすごい人なんだろうなあ。

ドゥオモの隣の王宮で7月18日まで開催。

お得なのは、ロンバルディア美術展との共通券。優先的に入場できるらしいです。

2015年3月11日水曜日

ロンバルディア美術展ーヴィスコンティからスフォルツアまで

なんだか久しぶりの更新です。

まあ、マイナーブログなのでまったりやっていきたいと思っております。

今日(3月11日)は明日から始まるロンバルディア美術展のアンテプリマに行って来ました!!



その名も”ヴィスコンティからスフォルツアまで”。

私の愛する(?)ヴィスコンティ家にちなんだ美術展と言う事で楽しみにしていました。



これはちょっとつまんない記者会見。でもこれが終わらないと美術展開かないので・・・・。


まず、ヴィスコンティ家の家系図なんかがありまして、そしてヴィスコンティ、スフォルツアの代々の当主の肖像彫刻が。まずはもちろん、ジャンガレアッツオ。初の公爵の位を得た人です。天下統一の野望持ってたんですけどね、残念ながらペストに倒れます・・・・。実は私はこの人が一番好き。



ビアンカマリア・ヴィスコンティ。傭兵隊長フランチェスコスフォルツアに嫁いだヴィスコンティの女性



そして、はい、こちらがフランチェスコスフォルツア。イタリア版豊臣秀吉・・・かなっ??
だからここからヴィスコンティの世からスフォルツアにバトンタッチ。



そしてこちらが、ルドヴィコ・イル・モーロ。ダ・ヴィンチをミラノに呼んだ方です。あ、それから最後の晩餐を依頼した人・・・結局最後はフランスに捕らえられ、獄中で亡くなります。
まー、この人も野心家で、甥っ子から何から毒殺しまくって成り上がった庶子、つまりお妾の子。



美しい女性の胸像は前からも後ろからも、別々の部屋から見ることができるのですが、
髪形がなんせ美しいのでこちら側から・・・・

さて、部屋は時代ごとに分かれています。

1200年代から1400年代にかけての彫像、フレスコ、祭壇画・・・・・





これらは”ジオット派”のフレスコ画



飾り方はなかなか素敵でした。特にライトの使われ方はいいなあ。



これ、確かドゥオモの中にある最も古いステンドグラス。ドゥオモのステンドグラス、いくつか外されていたので、修復してるんだなと思っていたら、こちらにあったのですねー。



ミケリーノ・ダ・ベゾッツオの美しい絵。





これ、確かアメデオです。ドゥオモ工場の建築家として活躍しておりました。



ベアトリーチェ・デステ。ルドヴィコ・イル・モーロの親子ほど年の違う奥様^^ あの、塩野七生さんの”ルネッサンスの女たち”に出てくるイザベラ・デステの妹なのです。



あ、これ、後姿。この髪型も大変凝っております。その当時から、ミラノの宮廷と言うのは流行の最先端を行っていて、もうすでに、ヨーロッパでは「ミラノ人のように着飾る」と言う言葉が存在したそう




こちらも、ドゥオモ工場の建築家としても活躍した、”せむし男”のニックネームで知られていたクリストフォロ・ソラーリの彫像群。


美術展は明日からなので、まだ全部展示されていない部分もあったり、説明の看板があちこちにおいてあったり・・・・

しかし、なかなかすごい量で見所がたくさんあるし、ゆっくり時間のあるときにじっくり見に行こうと思いました。

ヴィスコンティ、スフォルツアと、日本人にはそうなじみがないかもしれませんが、

是非この機会にヴィスコンティースフォルツアの世界に酔ってみていただきたいです。

同僚のイタリア人ガイドさんたちはこういった美術展のガイドの仕事がたくさんあるので、勉強するのですが・・・・

皆美術史専門のプロたちばかり。

もちろん、日本語でのガイドのご依頼はなかなか無いもので、ちょっと残念なのですが・・・・・。

あるといいなあ・・・・。

ヴィスコンティの歴史、スフォルツアの歴史を語りながら、是非とも美術展ご案内させていただきたいものです。

この美術展は6月28日までやっております。

インフォメーションはこちら

まあ、こちらの美術展よりも、日本人のお客様はやはり4月15日から始まるレオナルド展の方が興味ありますよね。

レオナルド展は7月18日までの予定ですが、ちなみに、このヴィスコンティースフォルツア美術展と

レオナルド展の一日有効の共通チケット(18ユーロ)と言うのを買うと、

ヴィス展を見た後、レオ展の行列に並ぶことなく、レオ展に入ることができるんだそうです!

これは裏技だ!

ヴィス展に人を呼ぶための策略ではあるが、ヴィス展、いいですよ。行くべきです!!