2014年12月4日木曜日

ラファエッロのエステルハージの聖母


一週間以上前から取り付けが始まって、昨晩やっとイルミネーション付け出してたドゥオモ広場のツリー。



 今年は、でも、ガッレリアの入り口の凱旋門が修復中でちょっと悲しい。



毎年恒例のドゥオモ広場のクリスマスマーケットも始まりました。美味しそうなものがいっぱいです。

このマーケットは確か、エピファニー(1月6日)まで開催されます。

クリスマス色で染まってきましたミラノ。

毎年恒例のマリーノ宮(市庁舎)での入場料無料の展覧会も昨日(12月3日)から始まりました。

今年はラファエッロのエステルハージの聖母がブダペスト国立西洋美術館から出張中。

「聖母の画家」とまで呼ばれたラファエッロの聖母子の作品の一枚。

Raffaello, Madonna col Bambino e San Giovannino

聖母マリアが絵の中心にあり、幼子イエスは岩の上に座り、幼子ヨハネに手を伸ばしている。

聖母はイエスの動きを支えながら、体をひねり、ヨハネの方を見つめている。

ヨハネは巻物のメッセージを読み取ろうとしている・・・・。

ちなみに!!


これ↑は
ウフィッツイにある習作です。

ラファエッロはフィレンツエで構想され、ローマで描かれたと言われています。

と言うのも、完成された作品の背景には習作には無い、フォロローマ-ノのヴェスパシアヌスの神殿を連想させる遺跡が書き足されています。

そして他にも二人のレオナルドの二人の弟子たちの作品。

中でも興味深いのは、フランチェスコ・メルツイ作と考えられている、ダ・ヴィンチの岩窟の聖母の一番美しい模写と言われる作品。

ちなみにメルツイはダヴィンチの一番弟子とも言える存在で、ダヴィンチが亡くなる際、自身の手稿を彼に託しました。

Francesco Melzi, Madonna col Bambino, San Giovannino e un angelo

これ、是非見てみたいですね!!楽しみです。

オルソリーネ学校の所蔵です。

ところで、岩窟の聖母はロンドンのナショナルギャラリーのとルーブル美術館のと二枚存在します。

私としてはルーブルの一枚の方がダヴィンチらしさが出ている一枚だと思うのですが。

(ナショナルギャラリーのは、デ・プレディス色が濃厚)




そして、もう一つはやはりダヴィンチの優秀な弟子の一人として有名なボルトラッフィオの作品。

G. A. Boltraffio, Madonna con il Bambino

こちらはポルディ・ペッツオーリ美術館の所蔵です。

1月11日までやっていますので、ミラノを訪れる際は是非見学をお勧め。

なるべく早い時間とか、クリスマス以降の方が空いています。

とくに土日の午後は行列がとぐろを巻いていますよ。

時間は、通常9時半から20時まで。木曜日だけが22時半まで開いています。

7日だけ昼の12時に閉まります。(なんてたってミラノの守護聖人聖アンブロシウス祭)

また、24日、31日も18時までで~す。

2014年11月22日土曜日

脱税と賄賂

先日、脱税を見逃してもらうために財務警官のポケットに500ユーロねじ込んだ中国人が逮捕されたニュースがあった。

なかなか正義感溢れる警官だったのだなあと逆にびっくりしたが、

昨年の二月にもあったらしく、まあ、そんな正義感溢れる警官は一年に一人と言うわけか。

賄賂は多分日常茶飯事。逮捕された中国人の方が驚いたに違いない。

世界的に見ても、税金の高い国ほど脱税率が高く、この国の税率は密かに世界一とも言われている。

脱税に関しても、総合的には世界一高いとも言えるのでは無いか???

税金を下げてきちっと徴収する方法があればそっちの方が効率良いのではないか?

消費税に関しては22%で、ハンガリーの27%や、北欧各国の25%には及ばないが、

しかしその分社会福利がきちんとしてるんでよね?!と聞かれても、果たして実際そこまでだろうか?

そして新聞には難民への助成金一日40ユーロ出すってレンツイが言っているだと???

嘘も作り話も飛び交い、新聞の記事もよ~く検証しないと何が真実かわからない。

しかし、この高額な税金の使用の仕方をわかってない自分勝手な政治家ばかりで。

だから、結局は、国民VS政府の戦いとなっている。

正直者が一番バカを見てしまう結果になる国。

一体この国の行き着くところとは??


夢のスーパーカー、パガーニ!

数日前、とある自動車大学校の研修旅行の通訳の仕事でエミリアロマーニャ州に行って来ました。

そこの学校の研修旅行は毎年恒例で、数日間の間にドイツからイタリアから、

車ばかりマニアックに見て廻るものびっくりするほどコアなツアーです。

午後スイスからイタリアに入ってきて、まずはフェラーリミュージアム。そしてボローニャ泊。

翌日は午前はまずランボルギーニミュージアム。ホテルから45分くらいで到着。

ガイデッドツアーを予約して、内部の人が説明してくれました。

(先日行ったときは、自由見学だったので、やっぱりガイドしてもらうのがお勧め)

その学校は毎年常連なので、彼らもものすごーく親しみを持って迎えてくれて、

「貴方たちは特別だから」と言って、ガイドが、パカパカとドアを開けて見せてくれたり、

なんと何人かの生徒を運転席に乗せてくれたものだから、先生も生徒たちも私も興奮してしまいました!!

大満喫してランチはまたマラネッロに戻ってフェラーリ御用達のレストラン、イル・カヴァッリーノにて。

もともとはフェラーリの経営で84年からマリオネーリSPAに移ってはいますが、

フェラーリと切っても切れない関係です。

 
エントランス


 内部はエレガント


 フェラーリ色でいっぱい。ジル・ヴィルヌーヴのポスターがあってうっとり
ちなみに今の若い人は車好きでも、ヴィルヌーヴを知らないんですね。伝説のレーサーなのに・・・


 フェラーリのランブルスコです。


 フェラーリの食器です。ちなみに生徒さんがこれ欲しいって言ってたけど、販売してなかった。コーヒーカップとかはあるんだけどね・・・。

 かぼちゃのラビオリ。他の人は皆、グリーンニョッキ食べてました。美味しそうでした。


 メインは・・・ヴェジタリアンなので、ただの野菜に焼きチース。皆は美味しそうなポークのロースト食べてました!


デザートはチョコレートケーキ。外側はカリカリ。中はとろっと・・・。甘党ではないけれども、外側食べました。

実は私も久しぶりにイル・カヴァリーノでお食事させていただきました。

なかなか高級だし、それでもここを外さないところがすごい学校だなあと。

そして午後は一路、スーパーカー製造のパガー二の工場へ。

残念ながらオーナーのオラシオ・パガーニさんは故郷アルゼンチンに出張中で会えませんでしたが、

その分サーヴィスしてガイドしてくれた女の子がいつも見せてくれない工場の部分を特別に案内してくれたり、

テストドライバー(イケ面)の方と記念撮影させてくれたり、

ウアイラの音(でもツインターボだからちょっと静か)を聞かせてくれたり、

サーヴィス満点だったので、皆も先生も私まで興奮してしまいました。

入るといきなり、ゾンダとウアイラが迎えてくれて・・・・・

どうみても、ウアイラ、かっこいい。ゾンダ、ウアイラの前にはちょっとかすんで見えました。


 ウアイラ。中も外も色はお客様のオーダーメイド。ピンクの内装でもOKだそうです。
なんてったって、億単位のお値段ですからねえ。


 内装。ぱかっと開けて見せてくれました。

ガルウィングドア、かっこよく開きます。


その後、説明を聞きながら、カーボンファイバー作ってる作業所から、窯のある作業所などを見学の後、外に出ると、なんと、トランスフォーマー4に使用されたウアイラが!!
映画の中ではロボットに変身するんですけどね。


ひゃあ、このカッコよさにはもうお手上げでした!!とにかく美しい!

エンジンはメルセデスAMGのものを100%使ってます(イタリア製じゃないところがアルゼンチン人?)

とにかく各パーツ、その道の最高峰のメーカーのものを使用している。(タイヤは我らがピレッリ)

年間の生産数が30台くらいだそうです。

既に手作り的な印象があるランボルギーニが年間2000台以上って言っていたので、

その数の少なさにびっくり・・・と言っても超超高級スーパーカーですからね。

日本人のお客さん多いって言ってましたが。(40%がアジア客、30%アラブ客、30%アメリカ客)

日本ではビンゴスポーツがディーラーです。

・・・・・・・と興奮冷めやらぬまま、夢心地で工場を後にしました。

個人的にはランボルギーニのシャープなスタイルのファンなんですが、

パガーニのカロッツエリアは独特の曲線を使って、なんと言うか未来の宇宙船のようなスタイル。

アメリカンテイスト的な印象もありますが。

また是非訪れる機会があるといいなあ・・・・。

大人しめの生徒さんたちも、興奮しているようでした。

そりゃあ、これを目の当たりにしちゃったら、興奮せざるを得ないでしょう!!

素敵な思い出になったんだろうなあ・・・・。

全然関係ないんですが、おまけに翌日の朝の朝焼けの写真です。絵画のように美しかった!


2014年11月2日日曜日

フェラーリ&ランボルギーニミュージアム

なんだか今年の秋は暖かかった。つい二週間前まで半そでを着ていたので、まだ夏物もしまっていない。

7,8月となんとも涼しい夏にイタリア人は文句だらけだったけど、

9,10月は夏のような秋だった。

11月に入って朝晩冷えるのでやっと薄手のダウンは着れるけど、日中は汗かくくらいだ。

10月は(嬉しい?)悲鳴がでるほど忙しかった。11月に入ってやっと(精神的にも)余裕が出てきた。


・・・と言うことで、先日、二日連続で、フェラーリミュージアムランボルギーニミュージアムに行ってきました!

自動車大学校の生徒さんたちのお供で行ってきたのですが。

バスでミラノからワンストップで、2時間45分くらいでマラネッロのフェラーリミュージアム到着。



ここで皆で記念撮影しておりました。


現在、カリフォルニアドリーミングと名づけられたイヴェント開催中です。



入り口はいってすぐのところにある車



故エンゾー・フェラーリのオフィスを再現したもの。

生徒さんたち、「これ、本物?」て。なわけないでしょ~。生きてないし。剥製じゃないんだから・・・。




1997年から2008年だったかしら?F1に使われたフェラーリの車がずらり。

反対側にはトロフィーがずらり。



宇宙船みたい・・・



出口にあるショップ。意外と小さい。ミラノのフェラーリショップの方がはるかに大きいぞ。

私が昔、ちょくちょく行ってた頃とは比べ物にもならないくらい大きくなっていました!

そしてマラネッロの街中にはビニールくっつけたままテスト走行してるフェラーリにたまにお目にかかる。

また、ミュージアムはフィオラーノ・サーキットのすぐ横にあるので、姿は見えなくても、

サーキット内をテスト走行しているフェラーリの音ががんがん聞こえる。

個人で行かれる場合は、モデナからバスが出ているようです。

ちなみに、フィオラーノ・サーキットと工場を少し見学できるツアーもあります。

こちらから。

私も11月にはまたミュージアムでのグループとの待ち合わせのサーヴィスがあるので、

列車で、自力でたどり着かなければならないので、バス、乗ってみます。


さて、フェラーリミュージアムの後、近くでランチの後、一路、ランボルギーニの町へ!

フェラーリと言えば、昔F1好きで、モンツアにもレース観に行ってた私にとっては、”F1”の車。

しかし!!ランボルギーニと言えば、小学校の頃に憧れた、夢のスーパーカーですからね、

私もだんだんテンションが高くなってきました。

マラネッロからバスで約45分。サンタ・アガタ・ボロニェーゼに到着、後すぐに着いちゃった。


まずはこんな感じで、普通のショールームみたい。




これが一番最初に作られた350GT



私の夢の車、カウンタック!

さすがはカウンタック。大人気で、私の息子のような年代の生徒さんたちも、皆カウンタックに群がっていました。年代を問わず、カウンタックは万人の夢の車なんですねっ



後姿も美人^^



まつげのミウラSシリーズ^^





ディアブロ~~




まつげ無しのミウラちゃんは40周年記念のもの




またまたミウラちゃん。やっぱりランボルギーニの顔ですから・・・




これって、ムルシェラゴ?



ガヤルド?イタリアの交通警察に
ナポリあたりの犯罪者追跡に使われたとか?ほんと?



ここまでくると、バッドマンの車みたい・・・



アヴェンタドール・ロードスター。ため息が出ます。



そして外にはアヴェンタドールが・・・・。日によって置いてある車種が違った。


ハリウッドの憧れの大スターに会っちゃったような、大満足の一日でした・・・。

また今月も二度ほど行く機会があるので楽しみです。

ちなみにランボルギーニクッズのショップは・・・そのお値段の高さに皆びっくり・・・。

車だけではなく、小物も高級なんですね・・・・。

やっぱりランボルギーニの高級感、ハンパ無いです。

次回は、ランボルギーニを越えるパガーニの工場訪問もあるので楽しみです。

2014年9月20日土曜日

ダヴィンチ像修復中

スカラ座広場のお馴染みダヴィンチ像の修復が始まりました・・・。

せっかくのお客様たちのフォトスポットなのに残念ですが、万博前にあちこち綺麗にしています。





いつまでかかるのかな?

万博万博と盛り上がっているミラノですが、

先日、9月18日から始まったセガンティー二展のオープニングに行って来たら、

2015年4月15日(ダヴィンチの誕生日だ!)から始まる史上最大規模(ほんとか??)の

レオナルド展、LEONARDO 1452-1519では、世界中からダヴィンチの作品を集めるらしい。

ルーヴルからも3点の貸し出しを約束してもらったそうな。

モナリザはもちろん無理だけど、聖アンナとか岩窟の聖母子あたり来るのか?

と期待していたら、聖ヨハネとミラノの貴婦人、そして受胎告知だそうです。ちょっとがっかり。

大体ルーヴルの受胎告知ってレオナルド作だった???

本当に前回ロンドンで行われたダヴィンチ展を越えることができるのだろうか??

イタリア人の底力に期待したいと思います!!


たくさんの人に、ダヴィンチ展、来てもらえるように。

今から勉強もしておかないと・・・・。


2014年9月11日木曜日

ツーリスト用のSIMカード

「イタリアのSIMカード欲しいんですけど・・・。」

とお客様に言われた。

なんでも、10ユーロで日本に50分も電話できるプランがあるとのこと。

知らなかった!

今日色々と調べてみたら、ありました、ありました。

Tim international new

とりあえず、SIMを10ユーロで買って、うち、5ユーロは使える分なので、

通話料金は1分20セントだそうなので、単純計算だと5ユーロだと25分の通話ができるが、

しかし、一回の電話につき16セントも落ちるので、25分弱ってところですね。

TIMでツーリスト用のSIMカードがあることを発見!

ひと月有効のSIMカード20ユーロで、2ギガのインターネットと200分の通話ができるそう。

でも、とりあえずTIMのSIMを10ユーロ(うち5ユーロ分は使えるクレジット)で買ってからだから、

+15ユーロ払って、このプランを追加するのかな?

このプラン以外にも、通話代抜きでネットだけ月やっぱり20ユーロで5ギガ使えると言うプランもあった。

詳しくはTIMのお店でね^^

あら、じゃあ、Vodafoneだってあるのかしら?と思って調べてみたところ、ありました!!

Italy Pack は49ユーロでLGのガラケーもついてくる??

自国への通話30分或いはイタリア国内2時間の通話料金分の20ユーロのクレジット込み。

スマホ持ってる人のためには Vodafone holiday 30ユーロで300分の通話(イタリア国内と自国へ)

と300SMSと2ギガのネット込み。

う~ん、初めて知った。やっぱり、万博前に変わりつつあるイタリア。

イタリアにひと月とか滞在する人には便利ですね!


2014年8月31日日曜日

夏のヴァカンスも終わって・・・

昨日、8月30日土曜日、ひと月ちょっとの夏のヴァカンス(日本♪)を終えて、

ミラノリナーテ空港に到着すると結構な人、人、人。

マルペンサ空港ほどじゃないけれども、日焼けした肌が自慢げなイタリア人たちでいっぱい。

なんでも便利な日本からこの不便なイタリアに戻ってくると、空港ですでにそれを実感。

私は毎年、大きなスーツケース二個と機内持ち込みサイズ一個を持ってくる。

もちろん、JALかANAで手ぶらサービスをお願いする。これだと自宅からリナーテ空港まで運んでくれるので便利。

しかし、三つのカートが無いと一人では運べない。

カートはイタリアでは有料。とは言っても、リナーテ空港の場合はとりあえずコインを入れて、後で戻ってくる。

ちなみにマルペンサ空港だと2ユーロもして、戻ってこなかったのが、今は無料になったらしい・・・

(この国はシステムがなんでもめまぐるしく変わる国なので、要注意。常にチェックが必要)

財布を見てみると・・・・ありゃ~、カートに入れられるコインが無い。

コインは、50セント、1ユーロだったかな?

日本だとちゃんと両替機があるのに・・・・・。

スーツケースもピックアップして、さて、どうやって運ぼうか悩んでいたところ、

両替機が目に入る。やった!ラッキー!と思って10ユーロ札を差し込むが入らない。

よく見たら、故障中と書いてある・・・・・・。ああ、やっぱり・・・・

「あ~~、これこそがイタリアだああああ・・・・」

とりあえず、もう一度、差し込めるコインを確認したところ、ちょうどカートをピックアップしてる女の子が居たので、

「あのお、50セントコインって持っていない?持ってたら、両替して欲しいんだけど・・・」

私の財布には10セントコイン一個、20セントコイン二個あったのだ。

快く自分の財布出して確認してくれた。

「あったわよ~」

「うわあ、すごい助かる!本当にありがとう!」

てなわけで無事タクシーまで巨大なスーツケースを運ぶことに成功。

リナーテ空港は荷物が出てくるのも早いし、家までタクシーで25~30ユーロで行けるので、とても楽。

家に着いたら、ひと月もの間、留守番してくれていた猫ちゃんが、悲鳴のような泣き声で迎えてくれました。

毎夏日本でひと月以上過ごすと、どんどんイタリアに帰りたくなくなってしまうのだが、

いざミラノに戻ると、やっぱり自分の家だなあ・・・とそれなりに満足。

8月のミラノは砂漠化するので、物悲しくなってしまうので、もともと私は8月は嫌いなのだが、

9月になると人々が帰ってきて、すっかりいつもの活気のあるミラノに戻る。

さて、明日はやっぱりピッツアでも食べに行こうかしら??

それからここひと月、ミラノの最新事情を勉強しなくては・・・