ガイドやってると、楽しいことばかりじゃなく、辛いこともあり・・・。
特に、イタリア人と仕事をしてると嫌なことも格段に多い・・・・。
二年くらい前からだっただろうか?
ドゥオモの修復費を稼ぐため、ドゥオモのグループ見学は有料となった。
ドゥオモのイヤホンガイド無しでのグループ見学は不可となり、お値段は一人5ユーロ。
結構高いなあとびっくりしたのだが。
じゃあ、個人の観光客は?と言うと、観光客とお祈りに来る信者さんを分ける術が無いので、
しばらくは個人客は信者さんの入る入り口から普通に入って見学ができた。
しかし、一年半前くらいから、今度は2ユーロの撮影料金と言うのを徴収するようになった。
これにもちょっと笑ってしまったのだが、しかし、皆さん!ドゥオモの修復に貢献してください!
などと言いながら説明し、お客さんは「貢献したわよ~~」と。
堂々と好きなだけ写真を取れるので、お客さんにとってもいいかなと思っていた。
日本人は素直だから、ちゃんと撮影料金払って撮って来てくれる。
でも、私はドゥオモで案内してるときに、撮影料金なんて払わずに勝手に撮影してる人を五万と見る。
もちろん、お金を払ってグループ見学にするツアーもあり、フリーにして個人入場にしてるツアーあり。
そうやって平和的にやってきたのだが、ここに来て、ドゥオモの守衛たちが厳しくなってきて、
グループは、たとえ、個人的に入場してもグループだ!と訳わからない理論を振りかざし、
日本人のお客さんだけ(中国人や・・・アジア人もそうかな?)閉め出しをしだした。
なるべく、グループに見えないようにして、イヤホンガイドも外して、ばらばらっと入ってくださいね、
とお客さんに言うのだが、朝早くなんて、日本人以外にドゥオモに入っていく個人客は少ない。
(その上、イヤホンガイドを首からぶら下げたままのお客さんも何人か・・・人の話聞いてくれ~~)
そこで目立っちゃったんだろうね、閉め出しをし出した。
あんまり近くで見てると危ないので、ちょっと離れたところから様子を伺っていたら、
グループはあっちだ!とか言って、開いてない扉の方に追いやって、
言われるがまま、どこに行っていいかもわからないお客さんたちはそちらの方へ歩き出してしまった。
普段は入り口で守衛と言い争うと得なこと無いので、近寄らないことにしてるのだが、放ってはおけなかった。
一体どういうこと?!
西洋人たちは普通に入っていく。
私の同僚たちが、これは人種差別だ!と騒ぎ出す。
「これはグループだ!」
なぜそんなことが言えるの?グループじゃない日本人だって居るし、カトリックの日本人も居るのよ。
グループがフリータイムで個人的に動いているときは、それはグループとは言えないでしょう?
「でも、グループだからだめ!」
正当な理論は全く通じない。
守衛のちょっと偉いのが出てきて、今度は少し汚い言葉を吐き出す。
恥ずかしくないのか??
ここは教会でしょう?教会は全ての人に開かれているものじゃないの?
「ここはプライベートの機関だ!こちらで決められた規則が守られるべきだ!」
話してわからない人間との討論は無駄だ。
結局、ドゥオモ工場の偉い人に電話して、来てもらった。(来てくれた!!)
彼は丁寧に日本人のお客さんに英語で謝って、なんとか、守衛を優しくなだめてくれた。
・・・とそこで、私は時間切れだったので、(最後の晩餐の予約があったからね)その場を去ったのだけれども、
この事件で私の一日は破壊されてしまった。
魂を引きちぎられてしまうほどショックだった。
結局うちのお客さんは3名だけ入れなかった。
なんと80代のお客さん。ミラノに来るのはこれが最後かもしれないのに。
ドゥオモのステンドグラス、見せてあげたかった・・・と思うと涙が込み上げて来る。
イタリアは良かった!って楽しい思い出だけしょって日本に帰って欲しかったなあ・・・。
フランチェスコ法王に手紙を書いてやる!
教会が日本人を閉め出してるんですよ!って・・・。
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