2014年6月27日金曜日

DNA検査から劇的展開を見せたヤーラ殺人事件

あれは4年半ほど前の、2010年。なんとも痛ましい事件があった。

ミラノの隣町、ベルガモ市に県庁を置くベルガモ県の田舎町で13歳の少女の殺人事件。

新体操をしていたヤーラと言う女の子が練習場から家までの短い道すがら、行方不明となって、

三ヵ月後に遺体が発見され、すぐにとあるモロッコ人が逮捕されたが誤認逮捕であることがわかり釈放。

このまま事件は未解決のまま終わってしまうのか?と気になっていた。

と言うのも、自分の娘とほぼ同い年の少女にこのようなことが起きて、ずっと心の中で引っかかっていたのだ。

それが最近劇的な展開を見せて行った。まさか!このような形で犯人にたどり着くとは・・・。

まず最初に、殺人犯のDNAを調べていくうちに、犯人の生物学的な父親が判明。

1999年に死亡したバスの運転手のジュゼッペグエリノー二と言う人物だった。

しかし、グエリノーネには法律的な実子のDNA鑑定は犯人のものと一致しなかった。

周囲の話から、密かな関係から彼が女性を妊娠させたと言う情報を得た警察はそれをつきとめ、

とうとうその女性を探し当て、その息子(男女の双子だった)を特定し、DNA鑑定で犯人と一致。

劇的な逮捕にこぎつけたと言うものだった。

少女ヤーラの痛ましい殺人に胸を痛めていたけれども、

ここまで来ると、ドラマや映画より劇的な展開に驚きを隠せない。

こんなことがあるものなのか??

このDNA検査によって、エステルお母さんは、若き日の浮気をイタリア中に広めてしまうことになったのだ。

ちなみに、旦那様、まだご存命中。40年以上も騙されてきたことに怒りを示している。(当然)

体を壊してしまったようだ。確かにずっと自分の実の子と信じていたのを裏切られたのだから。

エステルお母さんは、情けないほどに、潔くない。

「DNA検査は間違ってる。うちの双子たちは旦那の子よ!私はジュゼッペとは知り合いだったけど、

なんの関係も持っていない。」

それでも、旦那様と双子たちのDNA鑑定で親子関係ゼロと言う結果。

昔ならともかく、現在では99%以上の正確さで結果が出てくるDNA鑑定が間違ってると主張するなんて???

若気のいたりが、今になってこんな代償を払わなければならないなんてと、

彼女の絶望もわからないでもないけれども、ここは潔く認めてしまうべきなのではないのか?

否定すれば否定するほどイタリア中に恥をさらしているだけではないのか?

新聞のインタヴューにまで答えて無実を主張してるのは痛すぎる光景だった。

(イタイ、と言うか、浅はかと言うか・・・・)

昨日には、しかし、警察が彼女のところに事情聴取に行った時に、

ものすごくあせって落ち着きが無く、すぐに息子に電話していたので、

それで警察が、彼女の息子が犯人だと確信を持ったと言うことだった。

警察は、彼女は息子が事件に関与していることも知っていたのでは無いか?と疑っている。


犯罪はいつかはバレて罪を償わなければならなくなる。

バレなくても、自分の心と人生から消えることは無い。

嘘を重ねても、結局それを知っているのは自分なんだから。

だから、彼女も深層意識の中で、罪悪感があって、いつかバレてくれることを願っていたのかな?

それで今回こんなことになったのかな?

息子のマッシモ・ボッセッティはヤーラの殺人に関する犯行を否定している。

その奥さんも夫の無罪を信じて疑っていない。

子供たちの気持ちを考えると悲しくなる。

この地域は超田舎なので、殺人犯の家族と言うのは、どんな扱いを受けるんだろうか??

しかし、13歳の娘を失った家族の辛さを考えるともっと悲しくなる。

失った命は、犯人が逮捕されようがなかろうが、戻ることは無いんだ。

2014年6月21日土曜日

ホテル・ヴィラ・デステ

先日は二日連続でコモに行ってまいりました!

コモ湖は昔は週に二、三回行ってた時代もありましたが、今となっては、

ツアーもミラノに飛行機で到着した晩一泊しかせず、翌日半日観光して去っていくパターンが増えてしまい、残念なことです。

昔はせめて二泊して、午後はコモ湖で過ごすか、ミラノでフリータイムと言うパターンが多かったのです。

冬は仕方ないとしても、春から秋はこおおおおんなに素敵なんですよ!!






今回は個人のお客様方5名でしたが、二手に分かれて、私は遊覧船(実は水上バスなんだけど)の方々とご一緒。

Navigazione Lago di Como が一応遊覧船として売っているのが、TornoやMoltrasioまで行って、

またComoに戻ってきて、8,50ユーロと言うチケット。

ちょうど暑すぎず、寒すぎず、と言うちょうど良い気候の中、イタリアの強い日差しの下、

コモ湖とその湖畔の美しい景色を見ながらゆったり遊覧・・・・。

やっぱりこの日差しの下だと、景色の色が変わってくるのです。

一方他3名さまはComoのレンタサイクルに挑戦。

こちらはコモの地元ガイドがご案内したのですが、Como BIKE&COと言うのが出来て、

ミラノのBikeMiと同じものなのですが、ここは小規模で市内10箇所の自転車ステーション。

ミラノは二百箇所以上あるので、ちょっと見つけづらかったりするけど、

コモの10箇所なら簡単に覚えられて、廻りやすいでしょうね。

結局お客様方は一日券3ユーロを購入したようです。

ちょっと乗り方に制限があって、24時間有効だけれども、4時間分のお値段と書いてある???

最初の30分はチケットを買えば無料、しかし、30分を超過すると30分毎に50セント追加される・・。

まあ、これはミラノと一緒ですね。

お客様たちはVilla Olmoまで行って、サイクリングを満喫されたようです。

そして皆でまた船に乗って、ランチの予約をしたVilla D'EsteのあるCernobbioまで。

ヴィラ・デステはもともと16世紀、コモの枢機卿トロメオ・ガッリオの館として、

ミラノのドゥオモの建築家の一人である、ペレグリーノ・ディバルディの設計で造られました。

のち、イエズス会の所有になったり、コモの貴族オデスカルキ家の所有ととなったりしますが、

18世紀の末にミラノの貴族カルデラーリ公爵の所有となります。

カルデラーラ公爵の奥方はスカラ座のバレリーナ上がりのヴィットリア・ペルーゾ。

バレリーナ上がり、と言うことで、ミラノの社交界からつまはじきにされていたヴィットリアは

コモ湖畔のこの美しいヴィラにこもり、しかし彼女のヴィラでの湖畔のパーティはミラノの社交界からも

一目置かれるようになり、彼女は時の人(??)となります。

やがて若く美しい未亡人となり、カルデラーリ公爵の遺産を受け継いだヴィットリアは、

ナポレオンが可愛がっていたドメニコ・ピーノ将軍と再婚。

ナポレオンはこのヴィラに招待されていたのですが、結局約束は守られず、

今もそのとき、ナポレオンのために作られた部屋が一部屋残っています。

旦那様ドメニコのスペインでの勝利を称えるためにヴィットリアが作らせた、擬似砦、塔などが、

裏側に残っております・・・。

後にジョージ4世として即位する前、その別居中の妻、キャロライン・ブランスウィックがイタリア旅行中に、

是非にと言う事で、ねばって交渉を続けた後、1815年、このヴィラを買い受け、

彼女がつけた名前が”Nuova Villa D'Este”(ニューヴィラデステ)。

なんでも、自分のご先祖はイタリアの由緒ある貴族、エステ家にあると思っていたとか。

1873年よりホテルとなる・・・・

レストラン・ヴェランダは、昔は毎週のように訪れていたのですが・・・・

イタリアのインフレはすごいですから、今ではすごいお値段に・・・。

デザートまでフルコース食べるとお一人200ユーロくらいでしょうか。

昔はもっと量が多かったのですが、今ではお上品はフランス料理のようです^^



これはメインのお料理。イカメシみたいなもので。またトマトソースが絶妙。



こちらは、子牛のステーキ。ポルチーニきのこがたんまり乗っかっています。

ポルチーニが好評でした。(なぜ画面が赤いのかと言うと、テントの屋根の色で・・・)

フルーティな飲みやすい白ワインを、と言うお客様のご要望にソムリエのお勧めは、

アルト・アディジェのTraminer Aromaticoでした。

お食事後はお庭をお散歩・・・・




有名な石のモザイクのお庭。昔、JALのカレンダーで使われていたなあ。


レストラン・ヴェランダは夏はガーデン席がいいですね。



湖に浮かんだプール・・・・


と言う全てが素晴らしかった、コモ湖での一日でした!(とはお客様のお言葉)

いや~、また行きたいな、コモ。

ヴィラデステも素敵なのですが、もうひとつお勧めはBellaggioかなあ・・・・。

コモ湖は途中から二股に分かれるのですが、その境目の町。

コモの真珠と呼ばれる町です。

次回、アップしてみたいと思います。

2014年6月18日水曜日

ホテルブルガリリゾートでリッチにブランチ!

先週の日曜日、ホテルブルガリのサンデーブランチに初めて行って来ました。


日曜日は高級レストランがどこも閉まっていて・・・

グルメのお客様のたまにどこにお連れしようか翌日まで色々と考えて、

やはり5ツ星ホテルのレストランかな・・・・。

季節がいいから、うん、やっぱりミラノチェントロでありながらリゾート気分を味合えるホテルブルガリだな♪

と言う事で、実はお茶くらいしかしたことないんだけど(あとはお客様とのミートくらい)、

お初のサンデーブランチ(飲み物代別で85ユーロ)に行って来ました。

いきなり生牡蠣とオマール蝦が並んだときには恥ずかしながらびっくりしました。


あ、もちろんカウンターの人が、ちゃんと牡蠣を好きなだけ開けてくれます。自分で開けるわけじゃないですよ。そういえば、隣に刺身もあったな。


テーブルセッティングはこんな感じです^^


外の雰囲気はこんな感じです。BARの時間とかこーゆーところでリラックスできそう。






とりあえず、私が取ったお料理。もちろんこれプラス生牡蠣。



メインもこうやってとりわけてくれます。この日は大きな鯛としゃけでした。




ああ、お肉はね、私はべジなので食べていませんが。迫力でした。


野菜が豊富でありがたかった。やっぱり世界はヘルシー趣向。



そしてプリモはシェフ(?)が各テーブルを廻って配ってくれます。

オマール蝦のパスタとミラノ風リゾットでした。





デザートがまたすごかった。デザートだけでもデザートビュッフェになってしまいそうでした。





でも、食事の後にこんなにデザート食べるなんて無理。

ゆっくりと二時間半以上かけて食べました~


こんなに高級ビュッフェなのに、次から次へとお客さんやってきて、なんと満席!!!

何人も何人も断られ続けていました。(大人気なので早い時間に行くか、要予約)

そして客層がすごい。やはりお金持ちそうな服装の人たちがわんさか。

たまにはこんなリッチな気分を味合うのもいいなあと。

もちろん、味、サーヴィス、大満足の5ツ星でした。


この後は徒歩でブレラ美術館へ。

とにかくドゥオモ、ブレラと徒歩すぐと言う場所も最高ですね。


またいつか行けたらいいなあ。

2014年6月12日木曜日

いきなり猛暑!

とにかく、いきなり寒くなったり、暑くなったり、いつもそんな気候なのだが・・・。

あれは一週間前だったか、天気予報で、「明日から夏です!」

その言葉通り、夏の気温に上がった。

と思ったら、その二日後にはかなりの猛暑。

今朝の新聞にも、年配の人は家に居るようにとアラームが・・・。

(だから私も午後は外出しなかったぞ)

今年の冬はずいぶんと暖かく、暖かいんだけど雨の多さにうんざり。

毎日、もう雨戸開けなくても同じことだからいいや!と言う暗い日々が続き、

もういい加減にしてくれ~~と叫びたくなるほどだった。

そう言えば、2月には頂点に達し、ポンペイでは世界遺産が崩れかけ大問題。

でも3月には天候は回復し、なんだか気持ちの良い日々が続いてた。

6月に入っても涼しかったので、もう夏は来ないのかな?

こんな気持ちよい気候が続くなら、どうせ私は海にも行かないんだから、

冷夏は気持ちよいなあと思ってたところに、猛暑。

昨日からは耐えられなくなってエアコンもつけた。

でもまだそこまで本格的じゃないから、寝るときは消したんだけど、

あまりにも蒸し暑いから何度も起きて、なぜか自分がテロリストになってる悪夢にうなされて起きた。

ふうう・・・テロリストね・・・・。

明日がピークらしく、それから5日間大雨と言う予報。で、それが終わったら、また少し涼しくなるらしい。

でも、イタリアの天気予報あんまり当たらないので、本当に涼しくなるんだろうか?

確かに!

イタリアの天気予報って日本のそれほど当たる率は低い。

しかし、数日前から、イタリア人はまるで海に行くような格好で、女性の私でも目のやり場に困るほど。 

特に暑いので男性もおかしくなっているので、あまり変に刺激しない方がよろしいのでは???

昨日も見たくないおばちゃんのお尻がすけすけで思いっきり色まで見せられてびっくりしてしまいました・・・。

だって階段を上ってたら、とりあえず、前を見るよね?

目の前で上ってる60代くらいのおばちゃんのパンツからお尻の色まで見えてたんだもの・・・。

見たくないものを見せられて、ちょっとショックでした。

確かに大きかったから、本人は見せたかったのかなあ・・・・。

ふううう・・・

2014年6月11日水曜日

ドゥオモに入れない???

ガイドやってると、楽しいことばかりじゃなく、辛いこともあり・・・。

特に、イタリア人と仕事をしてると嫌なことも格段に多い・・・・。

二年くらい前からだっただろうか?

ドゥオモの修復費を稼ぐため、ドゥオモのグループ見学は有料となった。

ドゥオモのイヤホンガイド無しでのグループ見学は不可となり、お値段は一人5ユーロ。

結構高いなあとびっくりしたのだが。

じゃあ、個人の観光客は?と言うと、観光客とお祈りに来る信者さんを分ける術が無いので、

しばらくは個人客は信者さんの入る入り口から普通に入って見学ができた。

しかし、一年半前くらいから、今度は2ユーロの撮影料金と言うのを徴収するようになった。

これにもちょっと笑ってしまったのだが、しかし、皆さん!ドゥオモの修復に貢献してください!

などと言いながら説明し、お客さんは「貢献したわよ~~」と。

堂々と好きなだけ写真を取れるので、お客さんにとってもいいかなと思っていた。

日本人は素直だから、ちゃんと撮影料金払って撮って来てくれる。

でも、私はドゥオモで案内してるときに、撮影料金なんて払わずに勝手に撮影してる人を五万と見る。

もちろん、お金を払ってグループ見学にするツアーもあり、フリーにして個人入場にしてるツアーあり。

そうやって平和的にやってきたのだが、ここに来て、ドゥオモの守衛たちが厳しくなってきて、

グループは、たとえ、個人的に入場してもグループだ!と訳わからない理論を振りかざし、

日本人のお客さんだけ(中国人や・・・アジア人もそうかな?)閉め出しをしだした。

なるべく、グループに見えないようにして、イヤホンガイドも外して、ばらばらっと入ってくださいね、

とお客さんに言うのだが、朝早くなんて、日本人以外にドゥオモに入っていく個人客は少ない。

(その上、イヤホンガイドを首からぶら下げたままのお客さんも何人か・・・人の話聞いてくれ~~)

そこで目立っちゃったんだろうね、閉め出しをし出した。

あんまり近くで見てると危ないので、ちょっと離れたところから様子を伺っていたら、

グループはあっちだ!とか言って、開いてない扉の方に追いやって、

言われるがまま、どこに行っていいかもわからないお客さんたちはそちらの方へ歩き出してしまった。

普段は入り口で守衛と言い争うと得なこと無いので、近寄らないことにしてるのだが、放ってはおけなかった。

一体どういうこと?!

西洋人たちは普通に入っていく。

私の同僚たちが、これは人種差別だ!と騒ぎ出す。

「これはグループだ!」

なぜそんなことが言えるの?グループじゃない日本人だって居るし、カトリックの日本人も居るのよ。

グループがフリータイムで個人的に動いているときは、それはグループとは言えないでしょう?

「でも、グループだからだめ!」

正当な理論は全く通じない。

守衛のちょっと偉いのが出てきて、今度は少し汚い言葉を吐き出す。

恥ずかしくないのか??

ここは教会でしょう?教会は全ての人に開かれているものじゃないの?

「ここはプライベートの機関だ!こちらで決められた規則が守られるべきだ!」

話してわからない人間との討論は無駄だ。

結局、ドゥオモ工場の偉い人に電話して、来てもらった。(来てくれた!!)

彼は丁寧に日本人のお客さんに英語で謝って、なんとか、守衛を優しくなだめてくれた。

・・・とそこで、私は時間切れだったので、(最後の晩餐の予約があったからね)その場を去ったのだけれども、

この事件で私の一日は破壊されてしまった。

魂を引きちぎられてしまうほどショックだった。

結局うちのお客さんは3名だけ入れなかった。

なんと80代のお客さん。ミラノに来るのはこれが最後かもしれないのに。

ドゥオモのステンドグラス、見せてあげたかった・・・と思うと涙が込み上げて来る。

イタリアは良かった!って楽しい思い出だけしょって日本に帰って欲しかったなあ・・・。

フランチェスコ法王に手紙を書いてやる!

教会が日本人を閉め出してるんですよ!って・・・。

2014年6月8日日曜日

お気に入りのパン屋さん

パンが好きで好きで・・・・。

でもめったに買わないのですけど。

買うと一気食いしてしまうほど好きなので、気をつけないと。

それでも、やはり少なくとも週一で来てしまう私の大好きなパン屋プリンチ

ミラノの町中に5軒ほどあるのですが、私が良く行くのは、ドゥオモ付近、カイロリ付近、モスコーヴァ付近の3軒。

モスコーヴァの駅の上のところは番号制なので、控えめな日本人でも買いやすい。

なんてったって、イタリア人、並ばないから。しいて言うなら横並び。

自分より後に来たやつに先を越されて、日本人はいらっとくる。

そして横並びのコツは、やっぱりイタリア人の店員さんをじっと見つめて振り向いてもらうことかな・・。



特にお昼時には色んなタイプのフォカッチャやピッツアが並びます。

私のお気に入りはGrano duroを使ったフォカッチャ。通常、11時過ぎないと店頭に出ません。

あと、パルミジャーノとズッキーニのフォカッチャ。(べジですので・・・)

それからバゲット、レーズン入りのパンとかがお気に入り。

ライ麦のパンも美味しいよ!



ドルチェコーナー。美味しそうなケーキもずらりと並びます。

イートインスペースもあるので、急いでいるときにちょっと食べれます。(ゆっくりはできないけれども)


外観はこんな感じです。ただ、12時半くらいからは混んでくるのでなるべく早い時間がお勧め。

モスコーヴァのところは、テーブル席もあって、ちょっとゆっくりできます。

あ~あ、食べたくなっちゃった!

2014年6月7日土曜日

愛すべき厚かましさ

先日市電で仕事に向かっていると、こんなことがあった。

停留所で、市電が止まると、乗車しようとしていた若い女性が叫びだした。

「すみませ~ん!すみませ~ん!手を貸してくださ~い!」

ふと見ると、うん、バギーだ。

私は、一瞬、面倒だなあと思ったが、戸口に居たイタリア人の若い女性はすかさず立ち上がり、

バギーを引っ張りあげる。

手伝ってもらった方はか~るく「グラツイエ!」と言っただけで座る。

手を貸した方も貸してもらった方も、何も大げさなリアクション無く、別に自然だ。

まあ、そんな風景を見るのは、ここでは初めてではない。よくある風景だ。

「人に迷惑をかけない」

まるで洗脳のように子供のころから教え込まれて来た私にとって、これは不思議な風景だったけれども、

知らない人同士が自然に助け合うこのシーンって普通にいいなあと思ってしまった。

なるほど、私は娘が赤ちゃんだったころ、一度も他人にこんなふうに助けを求めたことはなかったぞ。

一人で赤ちゃんと出かけるときは、抱っこひもとバギーと両方持って、

地下鉄や市電に乗るときは、バギーを折りたたんで、抱っこひもで抱っこして乗ったなあ。

それでも、ここの人は、私が助けを求めなくても自ら手を貸してくれたなあ。

でも、考えてみたら、他人に助けを求めることと他人に迷惑をかけることは別物じゃないか?

知らない人に自然に助けを求められる社会ってすごく良い社会ではないか?

手を貸してあげた女性は、降りる前にバギーの中の赤ちゃんに微笑みを送って電車を降りていった。

知らないもの同士に小さな心が通い合う姿ってなんかいいなあ・・・。

私は日本は素晴らしい国だと思っているけれども、人と人の間に壁が多すぎるような気がする。

いつもイタリアの愚痴ばっかりこぼしてしまうけれども、こんなふうに愛すべきところもあるのだ。

2014年6月6日金曜日

ガッレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ・セコンド

ミラノの有名なガッレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ・セコンド。

私は毎日見ているので、もう見飽きてしまったけど、写真に撮るとどきっとするほど美しい。

とにかく絵になるので、世界中の雑誌やCMや映画や昼ドラの撮影に使われる。

(先日は田辺誠一が撮影していたし。そうそう、早見優ちゃんにも会った!)

だから撮影風景を見るのは日常茶飯事。

今日も何かの撮影していたよ!






最初は昼ドラか?と思ったけど、綺麗なモデルさん風の人が何度も歩いていたので、

う~ん、テレビCMかな?と思いました!


ある日はこ~んなコスプレグループが居たこともありました。なりきってカメラ目線^^


それから、これは早見優さんと香坂みゆきさんに出会ったときに、「写真撮っても構わないですか?」

と聞くと、「一緒に撮りましょう♪」と大変気さくな優ちゃんでした!


毎日、色んなドラマを目撃できるガッレリアです^^

通訳のお仕事

日常の観光のお仕事は楽しい。

もちろん、慣れた仕事でリラックスの中、見るもの、触れるものに感動してくれる笑顔のお客様とのおしゃべりは最高。

お客様の興奮の波動が伝わってくるので、自分まで初めてミラノに来かの様に気持ちが高揚したりする。

そうすると全てが新鮮に見えてくる。

毎日ドゥオモを何度も見ているのだが、毎日のことなのに・・・

スカラ広場からガッレリアを通り抜けて、ドゥオモの大理石のファザードが視界に現れた瞬間、

私もお客様の歓声と共に胸が熱くなる。”初めて”ドゥオモを見た瞬間にタイムスリップする。

これは私の特技かな?


と、まあ、観光の仕事は毎日同じことの繰り返しがありがちなのだけれども、

お客様は毎日代わるのでそこまでマンネリじゃない。

しかし、もちろん、月に何度かはイレギュラーな仕事もするわけで。

それがスルーだったり、VIPアテンドだったり、通訳だったりする。

昔、子供を産む前は月二回くらいスルーでイタリア中を周った。

子供と離れて暮らすようになってからは、しかし、ミラノのガイドライセンスを取得したので、

スルーはめったに行かないが、実は私の大好きなお仕事。

VIPアテンドは実は苦手・・・日本人のサラリーマン社会に通用するほどに私は気が利かないから。

個人のアテンドの方がお客様とのふれあいが多いので、好きなところもあるのだが、苦手。

そして通訳の仕事は、と言うと実は大好きなのだが、プレッシャーは強い。

25年もイタリアに住んでいるもので、きちっとした日本語の単語が浮かんでこない。

そしてもちろん、どんな通訳も専門用語が必要となるので、前もって単語だけではなく、

その言葉の意味まで調べないといけないし・・・。

現場で話を聞きながら、げっ!この単語がわからない・・・なんて顔が青くなったりすることだけは避けたい。

だから、かなり予習をして気持ち的にある程度余裕がある状態で現場に挑む。

5月の末に4日間の通訳のお仕事。アパレル関係のお仕事だったのですが。

最初は不安だったけれども、でも、予習はかなりしたし。単語帳まで作ったし。ばっちし!!

とある有名ブランドのショールームや工場見学だったのですが、

普段は縁の無い高価なお洋服を見る事ができて、心が洗われました。

やはり美しいものを見ると、幸せになる。


安藤忠雄さん設計の入り口。ショーのときのエントランスになるようですね。

ショー会場の写真も撮りましたが、載せていいのかな?と疑問なのでとりあえずやめました。




これまた安藤忠雄さん設計のメンサ(?)。もちろん販売期間のみのオープンで、ケータリング。

バッフェの豪華なサラダバーに、パスタ、メインはウエイターがサーヴィスしてくれます。



ショールームではイケ面モデル、レディースでは美女モデルたちが次々と服をかえ、魅せてくれます。

ので、メンズのショールームでは女性軍のお客様たちがハイテンションで、

レディースのところでは、紅一点の男性のお客様がハイテンションで写真を撮っていました。

私もラストハイライトのタキシード3人組だけパチッと撮ってしまいました。



予習が大変だけれども、お客様にも喜んでもらえて、今回の仕事は大成功な部類に入ったんじゃないかと。

嬉しいことに、もう、同じオーガナイザーからまたリクエストが入りまして、

達成感と、そして通訳冥利に尽きたわけです。


またお客様たちが皆仲良しで和気藹々となって有意義な4日間を過ごし、

私ともとても仲良くしてくれて、終わっちゃって、何か私も数日気が抜けたような感じ・・・。

すごく寂しかったです。が、今はまた日常に戻りつつあります。皆元気かなあ?

いつかまた皆と会える日が来るといいなあ・・・・。


最後に、毎日私のファッションを褒めてくれて、いい気持ちにしてくれた紅一点のSくんとのツーショット^^

皆のイタリアの思い出の中に私が存在し続けることが光栄ですよ。