2015年4月14日火曜日

待ちに待ったレオナルド・ダ・ヴィンチ展 2015年

万博が近づいて来ております・・・・なんとあと16日!!!

なのに、町中は道路工事だらけ。モニュメントの修復も一向に終わりません。

万博会場ができないってのは、もうずいぶん前から目に見えてたことだけど、

せめて綺麗になったミラノの街で、世界中からのお客さんを迎えられるものと思ってたのに・・・

またもや期待は裏切られました~~!

「だって、イタリアなのよ、ここは?あんた何年イタリアに住んでるの?そんなことわかりきったことだったでしょう?」

とイタリア人に責められてぐうの音も出ませんね。

それでも日本人だからついつい毎日お客様に愚痴ってしまう私です。日本人ならわかってくれる!!

うんざりする工事だらけの街中。

工事のせいでトラムは走る道がいきなり変更になったりと、住んでる私たちでも大変な町。

唯一の救いは、万博のために行われる様々なイベントってところでしょうか?

その中で、一番楽しみにしていたのが、ダヴィンチ展なのですが、とうとう4月16日から始まります。

(これも、ちょっと前までは15日からって言ってたくせにー。気がついたら、一日遅くなっていた)

と言うことは今日は記者会見に行って参りました。(記者会見よりも記者会見後にいち早く見学できるのでそれが楽しみなのです。)



お偉いさんがずらっと並びますが、こういう記者会見も12時からって言ったら、

実際に始まるのは12時15分くらいから。お偉いさんが遅刻するんでしょうね。

このダヴィンチ展に置かれている美術品の総価値は20億ユーロほど。円にすると2千5百億円か?

ルーブルからは3つの絵画、王立ウィンザー図書館からは30のデッサン画、

アンブロジアーナ美術館からは、音楽家の肖像画と38の手稿。

総計200点を越える作品が展示されているとのこと。

「今まで見たことの無いレオナルド展」と豪語しているが、それはデッサン画に特定したことらしい。

結構前にこれを知ってちょっとがっかりした。と言うのも、数年前のロンドンのダヴィンチ展みたいなのを期待していたから。

でも確かにデッサン画の美しさでダヴィンチを越える者はいないかもね。



さて、記者会見終わって、早速見学に並ぶ。すごい人だった。私はよく美術展のアンテプリマに行く

のだけれども、こんなに大勢人が来ていることは今までなかったように思う。


これは、確か、ウフィッツイにあるマギの礼拝の背景の建物の習作。







これはルーヴルからなんだけど、ダヴィンチと違うでしょー。今やロレンツォ・ディ・クレディ説が有力。


これも有名な婦人の横顔。ウッフィッツイから。





蟹!



ヴァティカン美術館から、聖ヒエロニムスの悔悛。



一応今回のダヴィンチ展のポスターになってる、ベル・フェロニエール。

ミラノ公ルドヴィコイルモーロの愛人、ルクレツイア・クリヴェッリがモデルと言われる。

これはさすがダヴィンチだなあと思わせる目力。やっぱりダヴィンチの肖像画の目力ってすごい。

ちなみに、アンブロジアーナ美術館にある、貴婦人の横顔なんだけど、あれもダヴィンチっぽい。

今では、デ・プレディス作と言われているが、ダヴィンチ作でもおかしくない。





あまりにも有名になった、ヴィトルヴィウスの人体図。ヴェネツイアから~。ちっちゃい。



ダヴィンチの馬の研究。フランチェスコ・スフォルツアの騎馬像作っていましたね。




アンギリアの戦いの習作と言われるデッサン、すごい!






これはレダと白鳥だけど、もちろんダヴィンチの模写。



聖アンナと聖母子の習作



おなじみの音楽家の肖像。これもぴかぴか光る目力がすごい・・・。

アンブロジアーナにあるときは写真が撮れないから・・・・。

もちろんダヴィンチ展も写真は撮れないんですが、今日は記者用の日なので特別。



顔のプロポーションの研究。計算しつくしたダヴィンチ



おなじみ、ほつれ髪の女性。パルマから。実物初めて見たかも。

美しい・・・・




この大砲の弾の幻想的な飛び方にうっとり見とれてしまいました。



砦の研究。



お馴染み、サライーノをモデルにしたと言われる、洗礼者ヨハネ。ルーヴルから。




ここから最後のセクションで、レオナルド派と呼ばれる画家たちの作品が並ぶ。


これはお城にある、ダヴィンチの弟子と言われるフランチェスコナポレターノの作品なんだけど・・・・



これもフランチェスコの作品で、そんでもって上の絵の5年後に描かれたって、まじ??

どう見ても作者は違うとしか思えないんですけど・・・??



ポルディペッツオーリから持ってきた、弟子チェーザレダセストの、聖アンナと・・・の絵の聖アンナ無しの模写。



洗礼者ヨハネの模写。



モナリザヌード版の模写。

ダヴィンチのオリジナル、見てみたかったですね!



これは1900年代の絵で、ダヴィンチがモナリザを描く様子を想像して描かれたもの。


と、言うことで、私もまたゆっくり行って来ますが・・・・

ゆっくりって見れるのかなあ?いつもすごい人なんだろうなあ。

ドゥオモの隣の王宮で7月18日まで開催。

お得なのは、ロンバルディア美術展との共通券。優先的に入場できるらしいです。

2015年3月22日日曜日

ユネスコ世界遺産のカステルセプリオとカスティリオーネ・オローナのコッレジャータ

先日、大変興味深いツアーのお仕事で、久しぶりにミラノ県以外のコアな場所を訪れてきました。

なんと20年ぶりに行って来たそこは・・・・

カステルセプリオの考古学遺跡地域。

2011年に”イタリアのロンゴバルド族ー権勢の足跡”の7箇所の中のひとつとして登録されました。

私が以前にここを訪れたのは、20年も前のこと。

”北イタリアのロマネスクの教会をめぐる旅”と言う大変コアなオーガナイズツアーのスルーガイドとして。

あのとき、一番感動したのが、このカステルセプリオのミステリアスなフレスコ画と

そしてチヴァーテの聖ピエトロ・アル・モンテのフレスコ画(ヘリで行ったんですよー)。

さて、これはサンタマリアフォリスポルタス↓


最近の調査では、アプシスのレンガは9世紀初頭のもの、と言う説が一番信憑性が高いらしい。

後姿が美しい。しかし、実は正面からも撮ったのだが、自分の指が入っちゃって、恥ずかしくてアップできません。

相変わらずどんくさい。



仕事しながらだから、ちょこっと急いで写真撮っただけなので、あまり上手く撮れていませんが、

これが感動的な、全能者キリスト。微妙な影と威厳溢れる表情は印象深く、感動的です。

これが20年前にものすごいインパクトだったので、ずっと忘れることができませんでした。




これ↑はヤコブ原福音書からの大変貴重なシーン。”助産婦の試練”?この場面をテーマにしたフレスコははじめて見ました。



とにかく謎、謎に包まれているこの一連のフレスコ画。

世界中で議論されたのが、時代設定。古いものでは5世紀説から10世紀説まで色々です。

そして作者。謎なんですが、やはり、少し、ビザンチンか、ギリシャの、つまり”東の画家”説が有力


ちなみにサンタマリアフォリスポルタスは、フオリポルタ、つまりは城壁の外だったってことです。

もうちょっと時間があれば、考古学遺跡のカストルムの跡をもっとじっくり見たかった。

こりゃあ、また次回自力で行くしかないか?公共の列車とバス使って来れるみたいだけど、

面倒だから、そうですね、レンタカー借りたら、ミラノから一時間くらいでしょうか。


そして次はコッレジャータ!(司教さんが居ない参事会聖堂)

実は今回は最初にこのカスティリオーネ・オローナのコッレジャータに行って、

その村の素敵なレストランでランチを取って、それから午後、カステルセプリオに向ったのですが、

ついつい先にカステルセプリオを書いてしまいましたので、このブログは逆行しております。

ランチ場所も必須ですね。

カスティリオーネ・オローナの中心部、Borgoと呼ばれる村。人口なんて200から300人と言う古い町並み。





こーんな素敵なレストランなんですが、お値段はミラノとは比べ物にならないくらいお安い^^

しかし、時間に追われる中で田舎の素敵なレストランに入ってはいけません。

ちょっといいレストランと言うのは、時間にも気持ちにもゆとりのある人が入るものなので、

まあ、2時間以内ならかかってもいいよん、と言う気持ちでゆったり入りましょう。

でなければ、その辺でサンドイッチ、をお勧めします。


さて、コッレジャータなのですが、ちょっと坂を上っていきます。


これを潜り抜けて左へ。


もうちょっと歩くと・・・


近くてこれしか撮れていない。なんせ仕事中なもんで、そんな写真撮るのに夢中になってられない。

スタイルは典型的なロンバルディアゴシック様式。まあ、つまりはゴシックの衣を着たロマネスクっす。


こちら↑でチケットを買います。チケットは6ユーロで、写真撮影料金は6ユーロ。

計12ユーロと言う高級料金ですが、しかし、まあ、マゾリーノのフレスコ画が美しすぎるので、

やはりここは写真を撮っておきたいもの・・・・

マゾリーノと言うと、なんだかマザッチョより劣ったマザッチョのお師匠さんとも言われていますが、

最近はお師匠さんではなく、単なる共同制作者であったと言うのが有力的だそうな。

もちろんマザッチョはすごかった!けれども、マゾリーノも負けずに美しい。



天井はマゾリーノ作




壁画はそれぞれ、ロレンツォ・ディ・ピエトロとスキャヴォと言う画家のフレスコ画。


教会内はこんな感じ。

そしてメインの洗礼堂へ・・・・

これはもう、その色の美しさにため息が出てしまうのですが・・・・

北の方角に当たる、左側半分の建物の保存状態が良くなかったことから、

フレスコも剥げちゃって、それがとにかく残念で残念で・・・・


このキリストの洗礼。水の色!







そしてこの目もくらむような遠近法。ブルネッレスキの作品に影響されたと言われる。

もともとマゾリーノは金細工師で彫刻家であったらしい。

このちょこっとルネッサンスのエッセンスがほんのり香る、後期ゴシックのフレスコの美しさに酔ってしまったのでした・・・・。

美しいものを見ると、本当に心が洗われますね。


そして今回はとある美術の先生とご一緒できたので、仕事とは言えども、先生の解説まで聞けて、

なんだかお得で、素敵な一日を過ごしてきました!

先生、また是非、コアな旅を作って、私をお手伝いに呼んでくれることを祈っています。

2015年3月12日木曜日

ミラノのガッレリアのテラスからの眺め

さて、万博まであと50日・・・・

ミラノでは色んなイベントが準備されております。

中でも、ドゥオモの開館時間が夜22時までと延びたり。そうそうドゥオモテラスも23時まで開けるんだとか。

スフォルツア城の上にも上がれるようにするんだとかしないんだとか。

そうそう、お城のミケランジェロのピエタ像も移動(城内)させるようですが。

その移動にかかるお金の額を考えるだけでもくらくらしてきます、私・・・・。

さて!

なんとガッレリアヴィットリオエマヌエレII世の屋根にも上れるようになります。

先日ガイドを集めて特別アンテプリマで上らせてもらえたので行ってきました、

と言いたいところだったのですが、とても楽しみにしていたのに、仕事で行けなかった!!

なので、同僚に写真だけ撮って送ってもらったのです。


これはドゥオモ広場の景色。一応ここから見える夕焼けの景色が売りなんだそうです。



この屋根歩くんですよー。ドゥオモ広場からスカラ広場まで歩けるようになるらしいです。




ちなみに、入り口は Via Silvio Pellico 2と8だとか。

時間帯は朝の7時から夜の23時まで。お値段は12ユーロだそうです。

多分万博期間のみのはずなので、是非、この機会に行ってみてください。

高いところがダメな私ですが、やはり一度くらいは行ってみたいと思っています。

2015年3月11日水曜日

ロンバルディア美術展ーヴィスコンティからスフォルツアまで

なんだか久しぶりの更新です。

まあ、マイナーブログなのでまったりやっていきたいと思っております。

今日(3月11日)は明日から始まるロンバルディア美術展のアンテプリマに行って来ました!!



その名も”ヴィスコンティからスフォルツアまで”。

私の愛する(?)ヴィスコンティ家にちなんだ美術展と言う事で楽しみにしていました。



これはちょっとつまんない記者会見。でもこれが終わらないと美術展開かないので・・・・。


まず、ヴィスコンティ家の家系図なんかがありまして、そしてヴィスコンティ、スフォルツアの代々の当主の肖像彫刻が。まずはもちろん、ジャンガレアッツオ。初の公爵の位を得た人です。天下統一の野望持ってたんですけどね、残念ながらペストに倒れます・・・・。実は私はこの人が一番好き。



ビアンカマリア・ヴィスコンティ。傭兵隊長フランチェスコスフォルツアに嫁いだヴィスコンティの女性



そして、はい、こちらがフランチェスコスフォルツア。イタリア版豊臣秀吉・・・かなっ??
だからここからヴィスコンティの世からスフォルツアにバトンタッチ。



そしてこちらが、ルドヴィコ・イル・モーロ。ダ・ヴィンチをミラノに呼んだ方です。あ、それから最後の晩餐を依頼した人・・・結局最後はフランスに捕らえられ、獄中で亡くなります。
まー、この人も野心家で、甥っ子から何から毒殺しまくって成り上がった庶子、つまりお妾の子。



美しい女性の胸像は前からも後ろからも、別々の部屋から見ることができるのですが、
髪形がなんせ美しいのでこちら側から・・・・

さて、部屋は時代ごとに分かれています。

1200年代から1400年代にかけての彫像、フレスコ、祭壇画・・・・・





これらは”ジオット派”のフレスコ画



飾り方はなかなか素敵でした。特にライトの使われ方はいいなあ。



これ、確かドゥオモの中にある最も古いステンドグラス。ドゥオモのステンドグラス、いくつか外されていたので、修復してるんだなと思っていたら、こちらにあったのですねー。



ミケリーノ・ダ・ベゾッツオの美しい絵。





これ、確かアメデオです。ドゥオモ工場の建築家として活躍しておりました。



ベアトリーチェ・デステ。ルドヴィコ・イル・モーロの親子ほど年の違う奥様^^ あの、塩野七生さんの”ルネッサンスの女たち”に出てくるイザベラ・デステの妹なのです。



あ、これ、後姿。この髪型も大変凝っております。その当時から、ミラノの宮廷と言うのは流行の最先端を行っていて、もうすでに、ヨーロッパでは「ミラノ人のように着飾る」と言う言葉が存在したそう




こちらも、ドゥオモ工場の建築家としても活躍した、”せむし男”のニックネームで知られていたクリストフォロ・ソラーリの彫像群。


美術展は明日からなので、まだ全部展示されていない部分もあったり、説明の看板があちこちにおいてあったり・・・・

しかし、なかなかすごい量で見所がたくさんあるし、ゆっくり時間のあるときにじっくり見に行こうと思いました。

ヴィスコンティ、スフォルツアと、日本人にはそうなじみがないかもしれませんが、

是非この機会にヴィスコンティースフォルツアの世界に酔ってみていただきたいです。

同僚のイタリア人ガイドさんたちはこういった美術展のガイドの仕事がたくさんあるので、勉強するのですが・・・・

皆美術史専門のプロたちばかり。

もちろん、日本語でのガイドのご依頼はなかなか無いもので、ちょっと残念なのですが・・・・・。

あるといいなあ・・・・。

ヴィスコンティの歴史、スフォルツアの歴史を語りながら、是非とも美術展ご案内させていただきたいものです。

この美術展は6月28日までやっております。

インフォメーションはこちら

まあ、こちらの美術展よりも、日本人のお客様はやはり4月15日から始まるレオナルド展の方が興味ありますよね。

レオナルド展は7月18日までの予定ですが、ちなみに、このヴィスコンティースフォルツア美術展と

レオナルド展の一日有効の共通チケット(18ユーロ)と言うのを買うと、

ヴィス展を見た後、レオ展の行列に並ぶことなく、レオ展に入ることができるんだそうです!

これは裏技だ!

ヴィス展に人を呼ぶための策略ではあるが、ヴィス展、いいですよ。行くべきです!!